受託サービス|動的光散乱・ナノ粒子追跡解析・ゼータ電位・サイズ排除クロマトグラフィー

物理化学・コロイド特性試験

本試験群は、粒子状または分散系試料の物理化学的性質を高精度に評価するための包括的分析メニューです。ナノ粒子、タンパク質複合体、リポソーム、細胞外小胞(Extracellular Vesicles, 細胞外小胞)などを対象に、粒径分布、分子量、表面電位、分散安定性を定量的に測定します。装置は全て定期的にOQ(Operational Qualification)を実施し、性能適格性評価に基づいた信頼性の高いデータを提供します。

当社では、動的光散乱(Dynamic Light Scattering, DLS)、ナノ粒子追跡解析(Nanoparticle Tracking Analysis, NTA)、ゼータ電位(Zeta Potential, ζ)、サイズ排除クロマトグラフィー(Size-Exclusion Chromatography–HPLC, SEC-HPLC/GPC)の4手法を組み合わせ、粒子特性を多角的に解析します。各手法は相補的に機能し、凝集挙動、電荷分布、粒径安定性を統合的に把握します。

標準測定温度は25℃で、オプションにより37℃までの加温試験や温度依存性プロファイルも取得可能です。分散媒はミリQ水または0.01N KCl溶液を標準とし、粒子の表面特性に応じてイオン強度やpH条件を最適化します。測定後は原データ、統計指標、解析条件を含む報告書を提供し、再現性および信頼性を保証します。

■1. 動的光散乱(Dynamic Light Scattering, DLS)

DLSは、粒子のブラウン運動に起因する散乱光の時間相関関数を解析し、ストークス–アインシュタイン式から流体力学的粒径を推定する標準手法です。当社は併用法に頼らず解析を重視し、強度加重のみならず数・体積・散乱平均など複数の平均量を併記して分散体全体の挙動を定量化します【出典1】。

解析手法はキュムラント解析(Cumulant Analysis)とコンチン解析(CONTIN)を軸に、非線形最小二乗(NLM)やマルカット的取り扱いを補助的に用い、多峰性や尾部寄与を安定に再構成します。多重散乱の影響は逐次希釈と相関関数残差で確認し、過小・過大評価を避けます【出典2】【出典3】。

標準温度は25℃で、ミリQ水または0.01N KCl溶液にて測定します。オプションで37℃までの加温および温度依存性の連続取得に対応し、必要に応じて走査型電子顕微鏡(Scanning Electron Microscopy, 走査型電子顕微鏡)を併用して粒形とDLS分布の整合性を検証します(別料金)【出典4】。

[1] 標準測定条件

背面散乱173°設定、25℃で1試料あたり独立反復3回以上を実施し、ブランク補正・粘度/屈折率補正・温度係数定義を徹底します。多分散系では正則化パラメータの感度解析を行い、主ピークと副ピークの寄与率を数・体積・強度それぞれの加重で報告します。

成果物はZ-Average、PDI、各平均径、相関関数、分布グラフ、解析ログ(キュムラント次数、CONTINの正則化設定、NLM収束指標)を含みます。SEM併用時は代表像と粒径統計を添付し、合致・乖離要因を解説します【出典1】【出典4】。

1. 試験情報

用途は凝集挙動の把握、凍結乾燥前後や保存条件の比較、安定化添加剤スクリーニングなどです。装置は定期OQを実施しており、性能適格性評価(IQ/OQ/PQ相当記録の提示可)に対応します。条件最適化や微清澄化などの前処理も柔軟に対応します。

  • 標準価格:45,000円/サンプル(税別)
  • 標準納期:5営業日
  • 特記事項:37℃加温・温度依存性解析・SEM相関はオプション(+5,000〜30,000円)。分散媒はミリQまたは0.01N KClを標準。

解析重視ポリシーのため、DLS単独でも強度・体積・数の各分布を併記し、併用法に頼らずに分散体の実像を多面的に示します。必要に応じて他試験(NTA、ζ)との結果整合も報告書内で補足します。

■2. ナノ粒子追跡解析(Nanoparticle Tracking Analysis, NTA)

NTAは、個々の粒子のブラウン運動を動画として追跡し、拡散係数から粒径を推定すると同時に、体積当たりの粒子数濃度を直接定量する手法です。30〜1000 nm領域で個数加重分布を取得でき、エクソソームや脂質ナノ粒子、ポリマー粒子の定量に有用です【出典5】【出典10】。

当社は希釈直線性、視野内イベント数、露光・解析閾値などの光学条件を最適化し、過少・過大計数を抑制します。蛍光モードにも対応し、標識特異性の確認とバックグラウンド低減策を実施したうえでサブポピュレーションを抽出します【出典5】。

標準温度は25℃、分散媒はミリQ水または0.01N KCl溶液です。1サンプルあたり60〜90秒の動画を3本以上取得し、合算または独立解析します。高濃度は逐次希釈で線形性を検証し、低濃度は撮影時間延長や複数視野取得で統計的信頼性を確保します。

[1] 標準測定条件

追跡粒子数は合計1000個以上を目安とし、出力は平均径、モード径、中央値、濃度(particles/mL)、分布幅、希釈線形性の検証を含みます。必要に応じて動画ファイルの納品や解析パラメータの完全開示に対応します【出典5】。

DLSが強度加重で大粒子寄与に敏感であるのに対し、NTAは個数加重で微小粒子群の実態把握に優れます。両者の差異は解釈の補助となり、凝集の進行や尾部分布の可視化に役立ちます【出典10】。

1. 試験情報

用途は、細胞外小胞・LNP・ポリマー粒子の濃度管理、保存条件や剪断処理の影響評価、ロット比較などです。報告書は分布図、濃度表、解析条件、線形性検証を含みます。多検体処理に最適化した運用で、納期・コストの両面で効率化します。

  • 標準価格:50,000円/サンプル(税別)
  • 標準納期:7営業日
  • 特記事項:蛍光モード・希釈線形性は各+10,000円。多検体割:3〜5検体 45,000円、6検体以上 40,000円。

容器由来微粒子や光学ノイズを低減するため、調製・測定の各段階で管理手順を設けています。DLS結果との比較表を併記し、数加重と強度加重の差を踏まえた実務的な判断材料を提示します。

■3. ゼータ電位(Zeta Potential, ζ)

ゼータ電位は電気的二重層のせん断面における電位差であり、電気泳動移動度からヘンリーの式で換算します。|ζ|が大きいほど静電反発が強く、凝集しにくい傾向を示すため、分散安定性・表面改質の評価指標として広く利用されます。測定は電気泳動光散乱(Electrophoretic Light Scattering, 電気泳動光散乱)で実施します【出典6】。

当社はイオン濃度依存、pH依存、等電点(Isoelectric Point, 等電点)の同定、25〜37℃の温度依存測定に対応します。キャピラリーセルを用い、導電率・粘度・pHを同時記録して換算の妥当性を担保します。高導電率サンプルは前処理として脱塩を推奨します【出典7】。

標準分散媒は0.01N KCl溶液、標準温度は25℃です。pH滴定では酸・塩基添加を段階的に行い、ζの符号反転点から等電点を特定します。結果はヒストグラムや頻度分布とともに提示し、DLSやNTAの所見と統合して解釈します。

[1] 標準測定条件

1試料あたり3〜5反復で平均値・標準偏差を算出し、セルは低導電仕様で電極分極の影響を最小化します。温度依存測定では25〜37℃間でのζ変動を評価し、処方や保存条件との関連を提示します【出典6】。

報告書には換算式の前提(粘度・誘電率)、セル洗浄履歴、導電率記録を付し、再現性検証に資する情報を提供します。必要に応じてpHプロファイルから安定域を抽出し、設計指針に反映します【出典7】。

1. 試験情報

成果物は平均ζ値、pH・温度依存プロファイル、導電率・粘度補正、測定条件の完全開示で構成します。用途は乳化系再処方、表面改質工程管理、LNPや細胞外小胞の電荷維持評価などで、規格化や工程設計の根拠資料として有用です【出典6】【出典7】。

  • 標準価格:38,000円/サンプル(税別)
  • 標準納期:5営業日
  • 特記事項:pH滴定(等電点同定)+10,000円、温度依存解析(25〜37℃)+5,000円。分散媒は0.01N KClを標準。

測定前に分散媒・イオン強度の最適化を提案し、等電点近傍での不安定化回避や保存安定性向上に向けた配合指針の策定を支援します。DLS・NTAとの統合評価により、品質設計に直結する示唆を提供します。

■4. サイズ排除クロマトグラフィー(Size-Exclusion Chromatography–HPLC, SEC-HPLC)

当社のSEC-HPLCはゲル浸透クロマトグラフィー(Gel Permeation Chromatography, GPC)として実施し、充填剤は高分子系ポリマービーズを採用します。シリカ系は使用せず、移動相はテトラヒドロフラン(Tetrahydrofuran, THF)を標準、有機溶媒の変更は応相談、水系は非対応です。検出は吸光度(UV-Vis)のみで、蛍光や多角度光散乱(MALS)は非対応です【出典8】。

標準ポリスチレンによりログ分子量—保持時間の校正曲線を作成し、数平均分子量(Mn)、重量平均分子量(Mw)、Z平均(Mz)、分散度(Đ)を相対法で算出します。分離に先立ちシステム適合性(保持時間再現性、理論段数、テーリング係数)を確認し、比較可能性を担保します【出典9】。

カラム温度は40℃を標準とし、流速1.0 mL/min、検出波長254 nmで運用します。試料濃度は0.5〜2 mg/mLを推奨し、前処理として微細ろ過を実施します。繰り返し測定で保持時間の変動係数1%未満を目標に、直線性・再現性・真度・頑健性の要約を報告します【出典8】。

[1] 標準測定条件

測定は2回以上のリピートで、クロマトグラム、分子量分布表、Đ、校正曲線、解析条件を納品します。THF耐性のないサンプルは対象外ですが、他有機溶媒での代替検討は可能です。水系SEC/GPCには対応していません【出典8】。

用途は重合度分布管理、劣化・架橋評価、凍結乾燥前後の比較、添加剤影響の検証などです。DLSやζの結果と相互参照し、分子量分布と粒子特性の関係を設計・管理に還元します【出典8】【出典9】。

1. 試験情報

成果物はクロマトグラム、分子量分布表、Đ、解析条件、システム適合性結果で構成します。必要に応じてAIA/CSV形式の原データを提供し、再解析の透明性を確保します。溶媒品質(過酸化物管理)や脱気条件、シール・ガスケット状態も点検します。

前処理で未溶解残渣がある場合は測定前に微細ろ過を提案します。長時間洗浄や溶媒変更を伴うケースは追加費用となりますが、カラム摩耗や溶媒実費を含めた明朗な見積で提示します。分析目的に応じ、分子量窓の異なるカラム選定も相談可能です【出典8】。

  • 標準価格:60,000円/サンプル(税別)
  • 標準納期:10営業日
  • 特記事項:他溶媒指定・長時間洗浄+10,000円、条件最適化・再測+15,000円。検出はRIのみ、MALS・蛍光は非対応。

GPCは相対法のため、標準ポリスチレンと試料の化学構造差が結果解釈に影響する場合があります。必要に応じて分子量換算の前提を報告書内で明示し、比較評価の妥当性を担保します【出典9】。

出典一覧

  1. Berne, B. J., & Pecora, R. Dynamic Light Scattering: With Applications to Chemistry, Biology, and Physics. Dover, 2000.
  2. Koppel, D. E. Analysis of Macromolecular Polydispersity by Cumulants from Quasi-Elastic Light Scattering Data. J. Chem. Phys. 57, 4814–4820 (1972).
  3. Provencher, S. W. A Constrained Regularization Method for Inverting Data Represented by Linear Algebraic or Integral Equations. Comput. Phys. Commun. 27, 229–242 (1982).
  4. Goldstein, J. et al. Scanning Electron Microscopy and X-ray Microanalysis, 4th ed., Springer, 2018.
  5. Dragovic, R. A. et al. Nanoparticle Tracking Analysis of Vesicles in Plasma. Methods Mol. Biol. 1182, 15–30 (2014).
  6. Hunter, R. J. Zeta Potential in Colloid Science: Principles and Applications. Academic Press, 1981.
  7. Delgado, A. V. et al. Measurement and Interpretation of Electrokinetic Phenomena (IUPAC Technical Report). Pure Appl. Chem. 77(10), 1753–1805 (2005).
  8. Striegel, A. M., Yau, W. W., Kirkland, J. J., & Bly, D. D. Modern Size-Exclusion Liquid Chromatography, 2nd ed., Wiley, 2009.
  9. ASTM D5296-18. Standard Test Method for Molecular Weight Averages and Molecular Weight Distribution of Polystyrene by High Performance Size-Exclusion Chromatography, ASTM International (2018).
  10. van der Pol, E. et al. Particle size distribution of exosomes and microvesicles determined by NTA. J. Thromb. Haemost. 10(5), 919–929 (2012).

日刊ヘルスケア

社員が現場で得た経験と学びをもとに、総合医療とセルフケアの情報を日常の目線で整理します。体調の整え方、受診を考えるときの着眼点、検査や治療の基本を取り上げ、事実に反しない範囲で流行や個々の視点も材料にしつつ、専門家監修のもとでお届けします。

病気・症状(全般)ランキング にほんブログ村 健康ブログ 統合医療へブログTOP

【鼻うがいの真実】慢性鼻炎を自宅ケアで改善する裏ワザ

「慢性鼻炎が続いていて、鼻うがいを試してみたいけれど本当に効果があるのかな…」と悩んでいる方もいるでしょう。また、「自宅で簡単にできる方法があれば試してみたいけど、やり方がわからない…」と感じている方もいるかもしれません […]

【保存版】慢性鼻炎の原因から治療法まで完全ガイド!

「慢性鼻炎が続いているけど大丈夫かな…」「毎日の鼻づまりやくしゃみがつらいけど、どうしたらいいんだろう…」と悩む方も多いのではないでしょうか。慢性鼻炎は、日常生活に影響を与えることが多く、放置しておくと症状が悪化すること […]

耳鳴りに悩むあなたへ!市販薬の効果と選び方を完全ガイド

「耳鳴りが続いているけれど、市販薬で本当に効果があるのかな…」と悩んでいる方も多いでしょう。耳鳴りは日常生活に支障をきたすこともあり、早く解消したいと思うものです。しかし、どの市販薬が自分に合っているのか、どのように選べ […]

後鼻漏でお悩みの方必見!すぐ効く市販薬の選び方と注意点

「後鼻漏に悩んでいるけれど、市販薬で本当にすぐに効くものがあるのかな…」と不安に思っている方もいるでしょう。鼻水が喉に流れ込み、咳や不快感を引き起こす後鼻漏は、日常生活に支障をきたすこともあります。市販薬で手軽に改善でき […]

【耳鳴りの原因】なぜ起こる?医師が解説する注意点と治療法

「最近、耳鳴りが頻繁に起こるけれど、大丈夫かな…」と不安を抱える方もいるでしょう。耳鳴りは一時的なものから慢性的なものまで様々で、その原因も多岐にわたります。「この耳鳴り、何か重大な病気のサインなのかも…」と心配になるこ […]

【保存版】自宅でできる睡眠時無呼吸症候群検査の完全ガイド

「自宅で睡眠時無呼吸症候群の検査ができると聞いたけど、本当に正確なのかな…」と不安に感じている方もいるでしょう。また、「病院に行く時間がないけれど、検査を受けないといけないのかな…」と悩んでいる方も多いのではないでしょう […]

耳鳴り・熱中症に注意!その原因と簡単にできる対策法を完全ガイド

「耳鳴りが続いているけど大丈夫かな…」「熱中症の症状が出ているかも…」と心配になる方も多いでしょう。耳鳴りや熱中症は、日常生活の中で誰しもが経験する可能性がある症状です。特に暑い季節やストレスが溜まる時期には、そのリスク […]

鼻詰まりの理由を一挙公開!原因別の対処法と注意点

「鼻が詰まって息苦しいけど大丈夫かな…」と悩んでいる方もいるでしょう。特に季節の変わり目や風邪をひいている時期には、鼻詰まりが頻繁に起こることがあります。鼻が詰まると集中力が低下したり、夜間の睡眠が妨げられたりと、日常生 […]

芸能界で話題!円形脱毛症に悩む有名人の実体験

円形脱毛症に悩む芸能人のニュースを目にして、「私も同じ症状だけど大丈夫かな…」と心配する方もいるでしょう。自分だけではないと知ることで少し安心できるかもしれませんが、やはり気になるものです。芸能人も人知れず悩みを抱えなが […]

円形脱毛症の原因はストレス?今すぐできる解決策とは?

円形脱毛症が突然現れ、心配になっている方もいるでしょう。「ストレスが原因なのかな…」「このまま放っておいても大丈夫かな…」と不安に感じることもあるかもしれません。円形脱毛症は見た目にも影響があるため、早めに原因を突き止め […]

会社概要

■株式会社くれバイオマテリアル

  • 本店:広島県広島市中区大手町1-1-20 相生橋ビル7階 A号室
  • 営業所:広島県呉市阿賀南2丁目10−1 公益財団法人くれ産業振興センター ジャンプ・コア内
  • お問い合わせ:お問い合わせフォーム
  • 代表取締役:藤田幸大
  • Xアカウント:https://x.com/Kure_Bio

ページTOP